リュウキュウヨシゴイはペリカン目サギ科ヨシゴイ属に分類される鳥類であり、パキスタンやインドから東南アジアなどに生息します。ペリカン目サギ科ヨシゴイ属の他の鳥としてはオオヨシゴイが挙げられます。リュウキュウとつくことからわかるように、日本では沖縄県で見ることができます。

まず成長のオスの姿から紹介しますと、頭頂部や背中、翼そして尾がシナモン色です。嘴は黄色から緑橙色で、上端は角があります。首の前面には濃い茶色でかなりぼさぼさした広い筋が走っています。首の横と付け根にある黒と暗褐色の羽毛の房は膨らんでいて、上翼が赤褐色、下翼がピンクシナモンから栗色になっています。体長は40センチほどで、体重はおよそ100グラムです。
メスのリュウキュウヨシゴイはオスより小さく、冠がすすけたようになっています。胴体は黄色で、背面は全体的に褐色の栗色で、灰色を帯びています。翼には大きなバフ斑があり、頸部には縦に数本の暗色の縞模様があります。
幼鳥の冠は栗色で、砂色の縞模様があります。翼には大きな砂色の斑点があり、喉は白色、全長にわたって暗褐色の縞模様が見られます。飛翔羽は明るい栗色で上翼の暗色と対照的です。
おもに水田やココナッツプランテーションの排水溝、湿地や湖に接した草地などに住んでいます。他にも草地や海岸のマングローブなどでもよく見られます。湿地帯であればヒマラヤ山麓の標高2千メートルほどまで生息します。人間が開発した環境にもよく適応することが特徴で、マレー半島では狩猟のターゲットにされています
リュウキュウヨシゴイはゆっくりと歩きながら餌をとります。食性は昆虫や軟体動物、カエルなどです。体のサイズと比較して餌は大きめです。主に薄暗い夕方などに餌取りをしますが、日中も食べます。警戒時にはニワトリのような姿勢をとりますが、人見知りはあまりせず田んぼの中で人が近くにいても餌を食べます。
巣をつくり繁殖をする季節は、住んでいる土地によって異なります。インドや東南アジアではモンスーンの夏に営巣しますが、スマトラ島低地では1月から3月に行います。巣をつくる場所はアシ原や水田で、細い棒やアシ、パンダナスの葉などを材料とします。ウグイスやクロハギなどの巣が近くにあっても、積極的に営巣するのが特徴です。産み落とす卵は白色で大きさは3センチから4センチほどです。雛が生まれてから巣立つまでの成長が早く、10日ほどだと言われています。